事前予約で日曜・夜間もご対応可能です

相談予約
初回無料

0120-401-604

受付時間月曜〜土曜 8:00〜20:00休日日曜・祝日

法律相談WEB予約

東京都新宿区西新宿1-23-1 TK新都心ビル9F

Blog

正木ブログ

法曹の人間力

「弁護士が読んでも参考になる」ということで、山田昌広『録音録画自体の取調べの技術』(東京法令、2021年)という本を推薦され、読ませていただきました。

この本は、題名のとおり、基本的には検察官が検察官向けに、取り調べの技術について書いたものです。もっとも、「初めて会う人から、話したくないことを聞かねばならない」という作業は弁護士であってもおこなうことが多く、確かに弁護士が読んでも大変参考になる部分がありました。

 

それとともに、個人的に非常に印象深かったのは、この本の最終第15講において、「難事件で被疑者を『説得』して真実の供述を得られるようになるためには人間力を磨くしかありません」と書かれていた部分です(246頁)。弁護人目線からは、「この説得が往々にして虚偽自白の強要になるんだから……」と言いたくなる部分もありますが、ここで自白強要をおこなう羽目になるのも、やはり取調官の人間力が足りていないからであるといえるのでしょう(黙秘権の侵害になりうる部分があることは本書でも触れられています)。

この人間力の重要性は、私が修習生のときに検察修習で取り調べをおこなっていた際に痛感したものです。当時法科大学院を出たばかりで社会人経験も無い私が、人から話を聞く、人に話をしていただくことがいかに難しいか、本当に悩みました。

今の私にどれだけの人間力があるかは皆様の評価に委ねるほかありませんが、とにもかくにも、少しでも人間力を高めるべく励んでいきたいと思うばかりです。

 

予約・問い合わせフォーム