2020.3.19 借金問題
過払い金請求のメリット・デメリットを徹底解説!
- 「過払い金請求のデメリットはないの?」
- 「どういった流れで行われるの?」
払い過ぎた利息を取り戻す過払い金請求ですが、デメリットや手続きの流れについて理解している方は意外と少ないのではないでしょうか。この記事では、以下について詳しく解説していきます。
- 過払い金請求のメリット・デメリットは?
- 個人でやるのと弁護士に依頼するの、どっちがいい?
- 過払い金請求はどういった流れで行われるの?
正しく理解して、適正な額を取り戻しましょう。
過払い金請求の仕組みは?
まず、過払い金請求の仕組みについて簡単におさらいしておきましょう。過払い金請求は、賃金業者に対して「過去に払いすぎた金利」を請求する手続きのことを言います。2006年まで多くの賃金業者で「グレーゾーン金利」という違法な高金利での借金が横行していました。
2007年以前に借金をしていた人が、「あの時払いすぎたお金を返してください」と要求することでお金を取り戻すことができます。こちらの記事(管理番号05_04の内部リンク)で詳しく仕組みを説明していますので、気になる方はご覧ください。
過払い金請求のメリットは、払いすぎたお金が返金されること
過払い金請求をすることで、まとまったお金を手にできる可能性があります。取引金額、取引期間によっては数百万円単位のお金が戻ってくる可能性があるので、心当たりがある方はすぐにでも相談しましょう。
過払い金請求のデメリットは?
デメリットは基本的にありませんが、現在返済中の方の場合、条件次第でデメリットが発生してしまう場合があります。
借金を完済している場合
メリット | お金が手元に戻ってくる |
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デメリット | なし |
借金をすでに完済している場合、過払い金請求をすることで被るデメリットは全くありません。
現在返済中で過払い金により借金が完済できる場合
メリット | 借金の完済 お金が帰ってくる |
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デメリット | なし |
こちらの場合もデメリットはありません。金利で損をすることがないように、すぐに相談しましょう。
現在返済中で、過払い金請求後も借金が残る場合
メリット | 借金の元本を減らせる 今後発生する金利をカットできる |
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デメリット | ブラックリストへ載る |
この場合、手続きの形態が「過払金請求」から「任意整理」というものへ変わってしまいます。任意整理をすることで借金の減額と金利のカットが見込めますが、ブラックリストへ載ることは避けられません。
「今後借金をする予定があるか?」「ローンを組む予定があるか?」など、ご自身の状況と照らし合わせて判断するようにしてください。
ブラックリストとは?
ブラックリストは、国の信用機関が管理している信用情報のリストです。掲載されることで以下のようなデメリットが5年間続きます。
- クレジットカードを作れなくなる
- 新たな借金ができなくなる
- ローンが組めなくなる
過払い金請求の流れは?
続いて、過払い金請求を行う際のフローについて解説していきます。
※個人でやる場合も弁護士に依頼する場合も変わりません。
① 取引履歴を請求する
過払い金が発生しているかもしれない賃金業者から、取引の履歴を取り寄せます。利率・金額・取引期間などを判明させることで、過払い金がいくらになるのかを計算することができるようになります。
即日行ってくれる会社もあれば、開示までに1ヶ月ほどかかる会社もあります。
② 引き直し計算
グレーゾーン金利で支払っていた金額と、利息制限法の範囲内で借金した場合の差額を計算します。かなり複雑な計算になりますので、個人でやるよりも専門の知識を持った方に依頼した方が良いでしょう。
計算ミスが発覚すると減額されてしまうこともあり得ます。
③ 請求書を送付
②の引き直し計算を元に、過払い金請求書を作成し、賃金業者へ送付します。
④ 交渉及び裁判にて和解
賃金業者との話し合いして解決します。双方の希望が通らなかった場合は裁判になります。
弁護士にお願いするメリット
過払金請求は個人で行うことはできますが、弁護士に頼むことで多くのメリットを受けることができます。順番に解説していきます。
① 多くの過払い金を請求できる
正確な計算と、熟練した交渉によって、個人で手続きを行うよりも多くの過払い金の奪還が見込めます。(依頼する弁護士にもよりますが、2割〜3割ほど差額が出る場合もあります。)
手数料はかかってしまいますが、をの分多くの過払い金が取り戻せることを考えれば得です。
② 手間がほとんどかからない
個人で手続きを進める場合、「手続きにかかる時間」と「法的な知識を学ぶ時間」がかかることになり、かなりの時間と労力を必要とします。
これらを働きながら行う場合、かかる負担は非常に大きいです。弁護士に依頼することで大幅に時間と手間を削減することができます。
③ 家族にバレない
個人で進める場合、家での書類整理や、賃金業者からの郵便物及び電話などで家族にバレるリスクが大きいです。弁護士に依頼することで、絶対にバレないように手続きを進めることが可能です。
まとめ
払い過ぎたお金を取り戻せる過払い金請求ですが、以下の条件に当てはまる場合、過払い金を請求することはできないので、なるべく早く動くことが重要です。
- 最終取引から10年以上経過している(時効)
- 当時取引していた賃金業者が倒産してしまっている
- ローンが組めなくなる
どちらも弁護士に相談することで即確認することができるので、相談だけでもしてみることをオススメします。