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コラム

借金問題

家族の借金問題、どうしたらいい?自分への影響は?

債権者からの督促対応

妻が自分に内緒で借金をしているようなのだが、大丈夫なのだろうか。成人した子どもが、どうやら借金をしているようで、心配だ。とか、老いた親が借金をしている。どうしたらいい?というご相談にいらっしゃる方は相当数いらっしゃいます。

借金問題は、原則として、その人個人問題です。家族であっても、本人の意思を無視したり、本人に知られずに処理することはできません。逆に、その人個人の問題ですので、家族に悪影響が及ぶとか、責任を問われるということも、原則としては、ないはずです。

ただ、じゃあ放っておいて本当に何の悪影響も出ないかというと、必ずしもそうではありません。以下、順を追って説明します。


妻・または夫の借金問題

先ほども書きましたとおり、借金は、原則として個人の問題です。つまり、妻の借金は妻の借金であって、夫に対して、取り立てが来るとか、夫に支払い責任があるわけではありません。夫名義の財産、たとえば預貯金や不動産などが差し押さえられることも、原則としては、ありません。しかし、現実には、妻と夫とは「財布は一つ」つまり、家計が同一であることが前提です。ですから、いかに法律上妻の借金は夫に関係がなくても、妻の借金や、利息を返す原資は夫の懐を圧迫します。また、一緒に住んでいるのであれば、家に督促の電話がかかってきたり、督促状が届いたりすることによって、精神的にも不安になります。

時には奥さんが、ダンナさんに黙って、家の預貯金に手を付けてしまい、それが発覚して家庭騒動から離婚問題に発展することもあります。余談ですが、妻・夫の借金が原因で離婚したい、というご相談は非常によくあるものです。相手に借金があるからというだけで離婚できるとは限りませんが、不信感の大きな理由になることは間違いありません。

妻が自分の買い物で借金を作り、それを家庭の貯金で返済した。それは子供のための、あるいは将来のための貯金だったはずだ、おかしい、返してくれ、という話もよくあります。お気持ちはよくわかるのですが、実現するかというとなかなか難題です。

妻・夫の借金問題は、このように、実際には相手に大きな影響を与えてしまいます。頼むから何とかしてほしい、と仰る方もいますが、当の本人が、弁護士を頼んで債務整理しよう、とか、自己破産しよう、と決断しない限り、我々弁護士が動くことはできないのです。配偶者の様子がおかしい、と思われたら、まずは冷静に話し合われてください。怒ったり咎めたりされると思うと、ひとは隠し事をするものです。咎めないから、正直に話してほしい、という姿勢を伝えることが大切です。


子どもの借金問題

子どもに借金があるので債務整理したい。ただ、本人は仕事で来られないので、代わりに私が来ました。という親御さんは結構いらっしゃいます。

お子さんが成人されている以上、お子さんの借金はお子さんの問題であり、お子さんの借金問題で、親御さんの財産に差し押さえが行くとか、親御さんに責任がある、ということはほぼありません。

お子さんの借金問題は、親御さんにとっては大変な心痛になります。どうにかして何とかしたい、と親御さんばかりが焦る、ということも多いです。その気持ちは判りますが、しかし、親御さんがどうにかできるものではありません。弁護士が動くためには、お子さんご自身の意思を確認する必要があります。

どれだけお仕事で忙しくても、当のご本人そのひとに来ていただきたい。というのが我々弁護士の本音です。それは、まずご本人自身がご自分の問題に向き合わなくてはならないからです。「忙しくて来られない」という方は、本当に忙しいのか、というと、それを理由にご自分の問題に向き合うのを避けておられることが多い。それを親が何とかしようとしてしまうと、ご本人自身がいつまでも親から離れられません。

借金問題は、ご本人が自分を見つめなおして成長する機会でもあるのです。ご自分の家計は、ご自分そのものですから、それを見つめなおすということはご自分そのものを見つめなおすことにもなるわけです。この過程をきちんと通らないと、借金問題は繰り返されます。

こういう親御さんの中には、弁護士費用は私が出しますから。と仰る方もいます。それは、弁護士にとっては有難いお申し出でもありますが、自分の問題を自分で処理する機会を与える、という意味でも、出来ればご本人に、分割でもいいから払ってもらう、というのが、本当は望ましいのです。当事務所では分割のお支払いもお受けしています。


親の借金問題

先ほどから、借金問題は原則として本人の問題であり、家族にまで責任が及ぶ心配はない、というご説明をしてきました。しかし、親の借金は別です。

なぜなら、親御さんが借金を抱えたまま亡くなれば、その借金はお子さんが相続することになるからです。もちろん、配偶者の場合も、借金の相続が発生する可能性がある点では同じですが、配偶者であれば相続発生(つまり死亡)の可能性がさほど高いとは言えません。

しかし親御さんの場合には、結構リアルにそのまま亡くなる可能性がある。認知症で判断能力がなくなって返済ができなくなり、そのまま借金を放置し、利息だけを重ねたまま亡くなり、相続人となった息子さんが督促状を受け取ってびっくり仰天、ということもあります。こうなってしまうと、お子さんに支払いの責任が生じ、差押えなどを受ける可能性も出てきます。

それでも、親御さんが生きている限り、それを何とかするのはやはり親御さんであって、息子さんだけではできません。なので、この場合には全力で親御さんを説得して、きちんと法律事務所に連れて行って、債務整理や自己破産の手続きを採ってもらうことを強くお勧めします。高齢の親御さんの借金問題は、今まで述べて来た「配偶者の借金」「子どもの借金」よりずっとリアルに深刻です。親御さんだって自分の亡きあと、子どもに迷惑を掛けたくないとは、思っていらっしゃることが普通ですから。

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