2022.5.25 正木ブログ
最高裁裁判官国民審査法違憲判決
本日、最高裁裁判官国民審査法が違憲である、という判決が出ました。
私が住んでいたのはロンドンから電車で1時間以上離れたSouthamptonというところでした。そのため、そもそもロンドンの日本領事館まで行って選挙人登録をするのも簡単ではなかったのですが、選挙という国の根幹に関わるものである以上手続が厳格なのも仕方の無いところで、他方でこの在外投票制度は我々の先人が最高裁で戦って勝ち取った権利ですので、ある程度の時間と費用をかけてでもしっかりと行使しなければならないものだと考えております。
とはいえ、海外に住むにあたって初めて在外投票についてしっかりと学び、恥ずかしながらこのとき初めて最高裁裁判官の国民審査権限がないということを知ったのでした(私がいたときには参議院議員選挙のみで、衆議院議員選挙は無かったのでこのことは特に問題にはならなかったのですが)。
理屈や制度を考えれば国外に住んでいても当然最高裁裁判官の国民審査権限は認められるべきであり、さらにいえば国外にいるからこそ、日本国憲法上の権利については敏感になる部分もあります。例えば、入国の自由・海外渡航の自由を制限する法律認めるか否かは、大問題です。特に、今のコロナ禍においては感染状況如何では日本人であっても日本に入国できないとされており、憲法上の問題も生じうるところです。
というわけで、私個人としても今回の最高裁判決には賛同するもので、早急に法改正がなされるよう願いたいところです。